政府発行の仮想通貨は実現するか?ロシアとドバイの仮想通貨見解

ロシア政府が仮想通貨発行を検討中?

 

皆様、こんにちは。仮想通貨評論家のコインマンです。前回の記事ではリップルの解説を行いましたが、今回のテーマは海外の政府が発行を検討している仮想通貨についてです。

 

仮想通貨による資金調達であるイニシャル・コイン・オファリング(以下、「ICO」)が世界中で行われていますが、ICOの大部分は民間企業が主体者になっています。

 

しかしながら、最近は法定通貨を管理している政府や中央銀行の中でも、仮想通貨の発行を検討しているところが出てきています。

 

2017年10月15日にロシアのプーチン大統領が、仮想通貨である「クリプトルーブル」を発行する予定であることをモスクワの地元ニュースが報じました。

 

「クリプト」とは「仮想」を意味しており、ロシアの法定通貨であるルーブルと組み合わせて、クリプトルーブルと名付けられているわけです。

 

モスクワからの報道によると、クリプトルーブルは他の仮想通貨のようなマイニングはできない仕組みになるようです。

 

仮想通貨を手に入れる場合、仮想通貨取引所で購入する方法とマイニングする方法の2種類があります。

 

前々回の記事でビットコインのマイニングが難しくなっていることを取り上げましたが、ロシア政府が発行する予定のクリプトルーブルは最初から「マイニング不可」の仮想通貨として取り扱いを始めるようです。

 

マイニングができないということは、クリプトルーブルの流通量をロシア政府が完全にコントロールできることを意味します。

 

「中央管理者不在でも運営することができる」ことを売り文句にしている仮想通貨が多い中、クリプトルーブルは政府による中央管理の下で流通量を調整しながら発行されることになります。

 

また、クリプトルーブルはいつでもロシアの法定通貨であるルーブルと交換することができるようになると伝えられています。さらに興味深い点として、クリプトルーブルの課税方法があります。

 

クリプトルーブルを購入後に価格が上昇して売却をすると、利益分に対して13パーセントの課税が行われる予定であると報じられています。

 

プーチン大統領は以前、仮想通貨取引に対して懐疑的な見解を示しており、中国や韓国と同様にロシア政府が、ICOの全面禁止に踏み切るのではないかともささやかれていました。

 

今後、クリプトルーブルに関する具体的な内容が出てくれば改めてお知らせしますが、ロシア政府さえも動かす仮想通貨の魅力にあらためて驚かされるばかりです。

 

ドバイ政府が仮想通貨発行を正式に発表

 

クリプトルーブルがニュース報道で取り上げられましたが、ロシア政府は正式な発表をまだ行っていません。

 

しかしながら、海外では仮想通貨発行を正式に発表した政府があります。それは、中東のドバイです。ドバイは、アラブ首長国連邦(以下、「UAE」)の中にある首長国の1つです。

 

2017年9月26日、ドバイ政府の公式ウェブサイトで独自の仮想通貨である「emCash」を発行し、日常の買い物や電気代、ガス代、水道代などの公共料金支払いなどで決済が可能になる予定であることを発表しました。

 

emCashの運営にあたり、ドバイ政府は信用情報を管理している機関である「emCredit」と協力していくとも述べました。

 

emCreditは信用情報機関であり、ドバイに住んでいる人たちが過去にローン延滞を起こしたり、債務整理を行ったりした場合の履歴などを管理しているところです。

 

私は仮想通貨評論家コインマンとして仮想通貨の記事執筆をしていますが、実は以前外資系クレジットカード会社に勤めていたことがあるため、信用情報機関のことはかなり詳しいのです。

 

ドバイ政府が発行するemCashが、信用情報を管轄するemCreditとタッグを組むことは非常に理にかなっており、いろいろな意味で用意周到に物事を進めている様子が感じられます。

 

また、ドバイ政府はオンライン・ウォレット・サービスを提供しているイギリスの業者である「Object Tech Grp Ltd」との連携も同時に発表しました。

 

Object Tech Grp Ltdが持つオンライン・ウォレット技術を活用することで、emCashの利用者は銀行や金融機関などの第三者を経由することなく、セキュリティの高い状態でスピーディな決済を行うことが可能になります。

 

ドバイ経済省のイブラヒム長官は、「emCashの導入により、ビジネス国家としてのドバイの魅力がさらに高まることを期待しています。emCashで決済を行うことによって、仲介者がいない状態でもスピーディな決済が可能になり、リーズナブルな手数料で多くの人が金融システムを利用できます」とコメントしています。

 

ただ、ドバイ政府がどのようなブロックチェーン技術を使ってemCashを開発するかなどの詳細は発表されていません。

 

仮想通貨業界の競争が世界的に加速している中、優秀な技術者の確保が難しくなっており、emCashの発行に向けてドバイ政府が必要な人員を集められるかどうか不透明な状況にあります。

 

それでも、政府が管理する仮想通貨の発行を正式に発表したドバイ政府は大きな挑戦に向かって歩みを始めたことになり、今後の行方から目が離せなくなっています。

 

今回は、ロシアが発行を検討していると報じられているクリプトルーブルとドバイ政府が発行を正式発表したemCashをご紹介しましたが、海外には他にも仮想通貨発行を検討している国があります。

 

匿名性が高い状態で送金や決済ができることから、仮想通貨取引についてはマネーロンダリングの懸念が以前から指摘されてきました。

 

政府が発行する仮想通貨であれば、マネーロンダリングのリスクを低減させることが可能で、犯罪者やテロリストは近づかない可能性が高く、安心して取引できることから今後も拡大していくことが予想されています。

 

次回は、海外で乱立している草コインを取り上げる予定です。海外では海のものとも山のものとも分からない流動性の低い仮想通貨がたくさん登場してますので、その状況などについて解説します。

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