お金の価値とは? 仮想通貨に見るお金の本質と信頼される4つの理由

価格が上がり続けている仮想通貨。一旦仮想通貨に換えると日本円に戻したがらない人も多くいます。そのような事象を見ると、お金の本質が気になってきますよね。本記事ではお金の本質を仮想通貨と絡めて解説します。

人とお金の歴史と関係

人類の歴史の中で、お金はさまざまに形を変えながら使われ続けてきました。太古の昔は綺麗な石や貝殻が使われ、時代が進むとお米や銅銭などが出ました。物々交換を経てどの時代も何か目に見える形で価値の基準となるものがお金として使われてきました。
しかし「お金」が絶大な価値を持ち始めたのは今から300年ほど前、資本主義が台頭し産業革命が起こった頃からです。ここから「時は金なり」の認識がはっきりと生まれ、工場のオーナーである資本家とそこに労働力を提供する労働者の構図ができあがり、お金が生活する上で欠かせないものになりました。
そのわかりやすい結果が貴族だけれども貧乏、平民だけどお金持ちな人の出現です。封建制度では貴族の人たちはその身分だけで豊かな生活ができていましたが、資本主義になると身分よりお金が重視され始めたのです。

 

そもそも「お金」って?

あなたが「お金」をイメージするとき何をイメージしますか? お金と聞くと日本円や米ドルを思い浮かべますね。一万円札・米ドル札の束や硬貨です。指定された額のお金を支払えば、サービスやモノを受け取れます。このやりとりはサービスやモノを欲しがっている側だけでなく提供する側も、その対価として支払われるお金に価値がある、と思っていないと成り立ちません。
日本でお店をしていて、お客さんが支払いに「あなたが見たことのないお金」を使おうとしたらあなたは断りますよね。それはあなたがそれを日本で使えるお金として認識していないからです。
しかしあなたが日本円を信頼しているとは言ってもその紙幣や通貨そのものにその額面通りの価値はありません。一万円札の原価はたったの20円程度です。つまり、日本円の価値の源は「みんながそう信じてくれているから」ということにほかなりません。
これは仮想通貨についても同様です。むしろ日本円より仮想通貨を見た方がお金の本質がつかみやすくなります。

 

仮想通貨は「触れない、見えない」それでも価値がある

ビットコインを始めとする仮想通貨には物理的な紙幣や硬貨は一切存在せず、インターネット上のみにただデータとして存在しています。それでも今や世界中の人がその価値を認め、インターネット上を仮想通貨が飛び交っています。仮想通貨と法定通貨を交換する取引所まで作られ、FX取引までできるようになっているのです。つまり「物理的には存在しないお金」にみんなが価値を感じているのです。

 

信頼さえあれば物理的な存在は関係ない!?

「愛がすべて」のような話になってきました(笑) このようにお金が触れない、見えないとしても、その価値が認められているのです。この傾向は仮想通貨だけでなく法定通貨の日本円にも見いだせます。

「数字さえあればOK」な土壌は銀行から!?

「数字さえあればOK、なんて信じられない!」と思った方もいるでしょうが、実は皆さん数字の印字のみであっても安心してサービスを使っているのです。
皆さん銀行口座を持っていますよね。そこにあなたがいくら持っているのかが通帳に印刷されています。その数字を見てあなたは思います。「自分は一千万持っているぞ!」と。
となると、いつでもATMや窓口から一千万引き出せそうですが、それはできないのです。銀行は顧客が預けているお金を窓口やATMにただ保管しているわけではないのです。運用したり、貸し付けたりして資産を増やしていますし、セキュリティ上の理由で窓口には余分な現金を置きません。
しかしみなさん「銀行には自分の資産の現物がない」ということはまったく意識せず、問題なく銀行にお金を預けていますし生活もできています。

日本円ですら銀行口座上ではただの数字

このように、実際に紙幣や硬貨が存在する日本円ですら銀行口座上ではただの数字・データとなります。通帳上にただ10,000,000という数字が印字されているだけであってもその数字は「一千万円相当である」と認識されるのです。
また、交通系ICカードのチャージも同様です。一旦チャージすればあとは気にするのは残高だけ。現金が戻ってこなくても何ら問題なくチャージした額がなくなるまで使うことができます。

 

では、お金の価値がなくなるのはどんなとき?

それは「そのお金に価値がない」と認識されたときです。日本に住んでいるとまったくそんなことを意識することはありませんが、「自国の通貨を信頼していない。また他国から信頼されていない」という状況は発展途上国や経済破綻しそうな国では珍しくありません。

自国のお金としての信頼がなくなるとどうなるのか

お金が紙切れとなります。実際に起こった例を挙げると、2015年にジンバブエ通貨のジンバブエドルが天文学的なインフレを起こし、最終的に三百兆 (300,000,000,000,000)ドル=1円となりジンバブエドルは廃止となり、この後は自国の通貨を発行せずに米ドル、ユーロを採用することとなりました。
このように自国のお金に信頼がなくなれば異常なインフレとなり、最終的にはより信頼のある通貨が使われるようになるのです。まさに、通貨価値がわかりやすい信頼のバロメーターとなった形です。

 

やはりお金の価値を支えるのは「信頼度」

このように「この通貨には価値がある」と認識されてはじめてお金に価値が生まれるのです。これは仮想通貨であっても例外ではありません。仮想通貨が生まれた当初は仲間内のこども銀行券のようなお遊び感覚で使われていましたが、その魅力がだんだん知られるようになると、世界中で取引所ができ、価格もどんどん上がっていきました。

 

仮想通貨が信頼されている理由

初めての仮想通貨であるビットコインが誕生したのは2009年です。ちなみに大不況の引き金を引いたリーマンショックは2008年、ギリシア危機は2009年に起こりました。この頃から「大企業や国家であっても潰れる可能性があるのだ」という認識が広がりました。
そこで仮想通貨の存在が魅力的に映ったのです。仮想通貨の時価総額では並ぶものがないビットコインを例に取って進退される理由を解説します。

理由1: 誰も発行量や価格を操作できない

ビットコインの発行枚数は2,100万枚とプログラム上決まっています。マイニングによって少しずつ新しいビットコインが掘り出され、最後のビットコインが掘り出されるのは2140年と言われているのです。2009年にビットコインのプログラムが稼働し始めてからは、開発者を含めて誰もそのプログラムを改変・停止することができないのです。
この特徴は大企業や国家に依存しない普遍的な価値を認められる一因となりました。

理由2: 世界中で価値が認められている

管理しているのが国家ではなくプログラムという点が民主的に映り、世界共通の価値が認められるようになりました。現に2009年のギリシア危機では預金制限され銀行での引き出しが難しくなる中、まずギリシアの通貨をビットコインに換えることでビットコインATMから現金を引き出してしのいだ人たちがいました。
この出来事でビットコインの普遍的な価値がクローズアップされ、ビットコインの価格が上昇したのです。また、自国の通貨の価値が下がりそうなときにもビットコインは有効な避難先になります。

理由3: 簡単に世界中の法定通貨と交換できる

ビットコインはインターネットにつながっていればいつでもどこへでも送金が可能です。銀行であれば高い手数料を払って3日~1週間待つのが普通でしたが、ビットコインは最短10分で送金が完了します。この特徴は海外に出稼ぎに来ていて母国にお金を頻繁に送金している人にはかなりの福音です。送金された側は自国の仮想通貨取引所で自国の通貨に交換することができます。

理由4: 偽造不可

ビットコインは偽造ができないようになっています。もともとブロックチェーン技術を基盤にしてビットコインは開発されました。この技術は、取引情報を一列の鎖でつないで行き、その順番を消去したり入れ替えたりすることはできない仕様になっています。その偽造ができない強固な仕組みが信頼へつながっているのです。

 

お金は信頼がすべて

このように、人々が「これは信頼するに足る根拠がある」と感じると、実体の有無にかかわらず価値を信頼し始めます。この信頼感がわかりやすい形になったのがお金です。仮想通貨の登場により、通貨に何の後ろ盾がなくても人々が信頼すれば「お金」という役割を果たすようになることがよくわかります。このような信頼あってこそ仮想通貨の価格が上昇しているのですね。

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